スポーツ医学・健康管理陰部・股間打撃の保護

女子スポーツで女子用アンダーガード(ファウルカップ)を絶対に着用すべき理由【金的】

女子スポーツで使用する股間用防具であるアンダーガードは、男性用とは形状が異なり、柔らかめの素材やパッドで構成されており、動きやすさも考慮されています。女子選手の中には「動きにくい」ことを理由として防具の着用を拒否する場合もあるようですが断じて許されません。練習段階から自らすすんで防具を着用するようにしなければなりません。

女子用アンダーガード

女子は「ガード」のほうが良い

アンダーガードUnder Guard)は、ファウルカップFoul Cup)ともいい、もともと男子選手が股間の強打(金的)を防ぐために、睾丸(金玉、Golden Balls)やペニス(Penis或いはTinko)にかぶせるように着用する防具です。⁠⁠金的カップ(Kinteki Cup)、チンカップ(Tinko Cup)ともいいます。

女子選手の股間にはカップでかぶせるものが無いので、カップ形状では位置が固定されずズレるおそれがあります。女子の下腹部の形状にぴったりと密着するように、股間がもっこりしない「パッド型」のガードGuard)の着用が推奨されます。

仮にカップ形状の場合であっても「女子用」の比較的平らなカップを選びます。男子用カップは絶対にダメです。

参考リンク

【検証】アブスメントガードを装着したらどこまで耐えられるの?
https://www.youtube.com/watch?v=cNvlmJN9T50

女子選手がつけないのは論外

野球やソフトボールの捕手(キャッチャー、Catcher)、フィールドホッケーのゴールキーパー(ゴーリー、GK)ように股間を強打する可能性があるポジションでは、男子選手はもちろんのこと女子選手も「女子用」の股間防具を必ず装着すべきです。

女子はガードするだけで安心

注:女子選手にとって、脳と股間は最も保護される部位です。

女子も股間用防具が必要な理由

空手家の強烈な蹴りや、スライディングする走者のスパイクは、女性器に永久的な損傷を引き起こし、想像を絶する痛みを伴う可能性があります。そのような競技をする女子選手には、股間を覆うプロテクターの着用を強くお勧めします。

陰部が腫れるだけでも危険

女子には睾丸が無いのに何を防護するのか、などという主張は外陰部の構造を全く理解していない証拠です。女性の皆さんは自分の「外陰部の穴が全部ふさがったらどうなるか」を想像してください。

男性と比較して、女性の外陰部には開口部が多く(尿道、膣、バルトリン腺、スキーン腺、肛門、その他の汗腺など)、少しの衝撃でも内出血を起こし腫れ上がります。さらに、開口部がふさがる症例や欠損する症例も多く報告されています。

開口部の痛みや出血、腫れがあると、排尿困難、排せつ困難、生理困難になるなど日常生活に重大な影響を及ぼす可能性があるため、男性が睾丸を強打すること以上にリスクが高いのです(痛いかどうかの問題ではない)。

恥骨の保護

女子選手にとっては生殖にかかわる臓器(子宮、卵巣など)のほかに、「恥骨」に異常が発生するのが一番の問題です。

恥骨結合は出産時に広がり、ズレると妊娠出産に重大な影響があり、流産する危険性もあります。また、女性は男性と異なり、恥骨結合の下部にクリトリス(陰核、Clitoris)が付着しており、神経や血管が集中しています。むしろ女子は男子より恥骨を保護する必要があると言えます。

女子の股間はセクハラになる

例えば、中学女子野球や高校女子野球など女子野球の捕手は大会規約によりファウルカップの着用が義務となっています。しかし、女子選手のなかには、女子用防具を着用するとプレイがしづらいという理由で故意に着用しない選手もいるようです。女子アスリートとして許されない態度でです。

女子スポーツでファウルカップの着用義務があるのは、女子選手自身の安全確保はもちろんのこと、「負傷による試合や練習の中断を防ぐ」という目的があることを忘れてはいけません。

特に、女子のマンコ、尻、乳房は他人が触ると「セクハラ」になる部位(プライベートゾーンPrivate Zone)であり、トレーナーであっても気軽に治療できません。そのため、女子選手自身が普段からできるだけ受傷を防ぐ努力をしてもらわなければ、周りの関係者に多大な迷惑をかけることになるのです。

注:アスリートとしての自覚が足りない、意識の低すぎる女子選手が団体競技に参加すると重大な事故につながります。本番の試合だけでなく練習であっても絶対に参加させてはいけません

女子の股間強打が危険である本当の理由

実は、女子の股間強打が深刻な問題である理由は、女子選手の知識不足と教育不足にあります。そして女性の羞恥心とあいまって問題を複雑にしているのです。

女子が無知であること

女性の股間強打は男性ほどひどくないと言う人がいます。問題なのは、「女性」の中にもそういう愚かなことを平気で言う人がいるということです。自分が経験した股間強打が他人と同じである証拠がどこにあるのでしょうか。女性自身が外陰部外傷の危険性を知らないのは大問題です。

認識不足の女性の誤った意見が口コミとなって、女性の間で女性器の保護が疎かになっていくのです。また、相当ひどい症状であるにも関わらず、放置する女性患者が多いのも、女性自身の羞恥心と知識の無さが原因です。

教育する資料がない

医学の分野ではスポーツ外傷の一つとして外陰部の外傷があり、学会等でも症例が多数報告されています。婦人科や泌尿器科、肛門科の医師、医学博士はみな、女子スポーツにおける女性器の保護を訴えています。

例えば、毎年、冬になると「スノーボード外傷」と呼ばれる事故を注意喚起しています。それだけ股間を強打して女性器に傷を負ったスノーボーダーが病院に運ばれている現実があるのです。

それにもかかわらず、女子スポーツもしくは健康科学を標榜する大学の学部や高校等の教育機関が、女子の股間強打について「教育する資料」を作ろうとしないのは何故でしょうか?

教育者や指導者が軽視するから、女子選手も自ずと軽視するようになるのです。

義務化しても確認できない

規約で女性用アンダーガードの着用義務を定めても、審判員が女子選手のパンツの中を覗き込んで確認することができません。直接触ることもできないので、本人が「装着している」といえばそれ以上追及することができません。ルールによって義務化すると、それに違反した場合のペナルティと審判の対応を考えておく必要があります。

規約で「任意」「推奨」としているのもそれが理由です。「義務」と言われなくても装着するのが当たり前です。

注:女子格闘技の一部の競技団体では、試合中にローブローによって股間を強打し、その治療中に防具の着用義務違反が判明した場合は意図的な遅延行為とみなされ「反則負け」とすることがあります。

女性用アンダーガードの主な製品

女性用アンダーガード(股間用防具)は太ももの間の恥骨と外陰部(膣口周辺)の衝撃を減らすのが目的であり、女性の陰裂(いんれつ)に沿って、クロッチ部分(恥丘~クリトリス~陰唇)を「面」で保護します。

護身術の女性講師が各種アンダーガードを試しています。全く痛くないようです。

なお、参考のため同じメーカーの男子用カップと比較しています。女子選手は必ず「女子用」を購入しましょう。

女子格闘技用(女子格闘家)

女子の競技で専用のプロテクターが市販されていない場合、女子格闘技用の防具が高性能で良いと思われます。

ホッケー女子用

フィールドホッケーのパックは硬質ゴムでできており、スティックで打撃すると小学生でも時速80~100km程度のスピードを出すことができ、トップ選手では150kmを超えることもあります。そのため、フィールドホッケーのゴールキーパーはゴーリー用のアンダーガードを着用します。もちろん他の競技でも使用可能です。

女子ホッケー用のアンダーガードは海外では多数販売されていますが、日本では少ないようです(やはり意識の低さでしょう)。

OBO アンダーガード(女性用)

OBOは、高性能のフィールドホッケーのゴールキーパー用品で世界的に知られているニュージーランドのブランドです。

OBO アンダーガード(女性用) 骨盤とそのすぐ上にある消化器官と生殖器を保護します。

素材:ポリエステル生地/ウレタン/プラスチックパッド

同メーカー男子用金的カップとの比較

股間の切れ込みがハイレグになっているのが女子用、股間が下向きに膨らんでいるのが男子用

OBO アンダーパッド(女性用)

OBO アンダーパッド(女性用)女性用パッド付サポーター
腹部のサポートが少なく局部の保護に特化した商品です。

素材:ポリエステル生地/ウレタン/プラスチックパッド

同メーカー男子用金的カップとの比較

縦に長くクロッチ部分の奥まで伸びているのが女子用アンダーパッド、前に膨らんでいるのが男子用カップサポーター

グリフォン 女性用アンダーガード

グリフォン(Gryphon)女性用アンダーガード

同メーカー男子用金的カップとの比較

ショックドクター

206 PELVIC PROTECTOR

206 PELVIC PROTECTOR ペルビックプロテクター女性用
女性アスリートのためのコアプロテクション

参考リンク

206 PELVIC PROTECTOR ペルビックプロテクター(ショックドクター)
https://www.shockdoctor.jp/product/item-pelvic-protector/

  • アナトミカルデザイン:女性アスリートのために独自設計(カップ形状なので多少もっこりします)
  • インパクトシールド:衝撃を素早く分散させる
  • 熱形成カウンターフォーム:衝撃を吸収・分散する

同メーカー男子用金的カップとの比較

コアルースホッケーショーツ

Shock Doctor コアルースホッケーショーツ 骨盤プロテクター付き 女性/女の子用

通気性のあるショーツは快適にフィットするウエストバンドを備え、着心地の良さとサポート力を提供。女性アスリート用のローライズカットの特別デザイン。通気性のある裏地と骨盤プロテクターポケット付き。骨盤プロテクターは、解剖学デザインのぴったりフィットするサーモフォーム。耐衝撃性シールド付き。

マーシャルワールド

MARTIAL WORLD(マーシャルワールド)品番GG33

MARTIAL WORLD女性用ファールカップサポーター品番GG33
JKJO推奨防具女性用パッド取り外し式で洗濯可能

参考リンク

女性用ファールカップサポーター [GG33](マーシャルワールドジャパン)
https://www.mwjapan.jp/product/94

インナータイプの女性用ファールカップ。樹脂入りフォームパッドは取り外し式となっており洗濯可能でいつでも清潔にお使いいただけます。激しい打ち合いになった時でも しっかりとガードしてくれる商品です。

  • サイズ:S・M・L
  • ウェスト(cm):S:60-75 M:69-83 L:75-90
  • 素材:特殊合成繊維
  • カップ素材:PP素材

同メーカー男子用・男女兼用金的カップとの比較

lobloo

Aeroslim プロフェッショナル 女性用鼠径部ガード

Aeroslim プロフェッショナル 女性用鼠径部ガード スタンドアップスポーツ (MMA、キックボクシング、乗馬、空手など) 用

Aeroslim Cupは、ひとつの明確な目的のために女性向けに開発されました。それは、アスリートの動きを妨げたり、集中力を途切れさせたりすることなく、あらゆる状況で完全な保護を提供することです。 ムエタイ、キックボクシング、アイスホッケー、フットボール、ラグビーなどのスポーツ、マウンテンバイクや BMX バイクなどの自転車競技などに究極の保護を提供します。

lobloo アスレチック骨盤カップ女性用

lobloo Free Women Athletic骨盤カップ クローズアップスポーツ用 ブラジリアン柔術、MMA、グラップリング、格闘技、乗馬、武道MTBなどのクローズアップスポーツ格闘技用に作られました。

短めの形状、やや幅広にカップ内のボリュームが増したデザインです。 つまり、lobloo FREEは脚の間から持ち上げられ、脚と動きを完全に解放します。 広々としたカップで快適性に優れています。

女性用アスレチックカップは、lobloosの特許取得済みフィッティングシステムを備えており、一度だけセットアップでき、トレーニングセッションや競技の合間に完璧に調整できます。lobloo のユニークな特徴は、スポーツや体によって性器保護が異なることです。 なぜなら、異なる動きや体によって異なるタイプの保護が必要だからです。

同メーカー男子用金的カップとの比較

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