女性の身体の特徴を知る本の種類
女性の身体の特徴を知る本には、次のような種類があります。
- 美術解剖学【女性の筋肉美を写真で解説】
- イラストポーズ集【女子アスリートの描き方】
- スポーツ女子ポーズ集【ポーズ写真集、着衣】
- 絶対的スポーツポーズ写真集【ポーズ写真集、ヌード】
- Professional NUDEシリーズ【アスリートヌード動画】
リアルな美術解剖学を知るためのおすすめ本5選
女子アスリートの身体を理解するには、女性のヌード表現を多く含み、男性との違いを意識した書籍が良いです。
スカルプターのための美術解剖学
- タイトル:スカルプターのための美術解剖学
- 著者:アルディス・ザリンス(著) サンディス・コンドラッツ(著) Bスプラウト(訳)
- 出版社:ボーンデジタル
- 発売日:2016/11/26
キックスターター発のスカルプターのための人体解剖学。人間の体を簡潔に解説した、もっとも使いやすい、アーティスト向け美術解剖学のガイドブックがここにあります。
本書は、主要な構造を理解するための要点を直接的かつ分かりやすいビジュアルで説明しています。美術を専攻する学生、モデラー、スカルプター、イラストレーターに、本書は実践的な基礎を提供します。これをベースに、アナトミーの知識をさらに積み重ねることができます。より手軽に、自信をもって描きたい、造形したいすべての人にお勧めします。
本書では、人間の体のうち、最も重要な筋肉、働き、アクションを取り上げています。単純なアナトミーの解説から間違いやすいポイントまで、1,000点を超える図版を掲載。また、250枚を超える写真に描き加えたイラストによって、体表下の筋肉やシェイプを明らかにしています。
ソッカの美術解剖学ノート
- タイトル:ソッカの美術解剖学ノート
- 著者:ソク・ジョンヒョン
- 出版社:オーム社
- 発売日:2018/11/29
マンガ家、アニメーター、ゲームクリエーター必読!人体の自然な動きを描くコツが満載!
本書は、韓国の有名漫画家であるソク・ジョンヒョンが9年の歳月をかけて描き上げた美術解剖学の集大成ともいえる書籍です。
特に、解剖学的な自然さに基づく人の動きをどう描くかについて頁を割いて、丁寧に解説しています。
本書には、1コマ漫画がちりばめられていて、人体構造の説明も楽しんで読み進められる工夫がなされています。
アーティストのための人体解剖学ビジュアルリファレンス
- タイトル:アーティストのための人体解剖学ビジュアルリファレンス(Anatomy for Artists日本語版)
- 著者:3dtotal.com Publishing
- 出版社:ボーンデジタル
- 発売日:2021/10/25
ハイクオリティな写真&図で解説。”人” を描く/造る すべてのアーティストのための1冊。『アーティストのための人体解剖学ビジュアルリファレンス』は、人体に関する広範なビジュアルリファレンスガイドです。240枚以上の写真が、筋肉の定義や骨のランドマーク、姿勢やポーズまで、細部まで捉えています。
すべての写真には、美術家/イラストレーター Charlie Pickard の描いた筋肉図、平面図、輪郭図が重ねられており、人体に関する理解を深めることができます。専門家/講師 Jahirul Amin による魅力的な解説は、人体の仕組みへの理解をたすけ、それがあなたの作品にどのように関連するかを教えてくれます。
あなたが、伝統的な彫刻家、油絵画家、3DCG、デジタルアーティストのいずれであっても、本書に掲載されている資料は有益であり、アートの質と精度を向上させるのに役立つことでしょう。
体表から構造がわかる人体資料集
- タイトル:動く美術解剖図(2)体表から構造がわかる人体資料集
- 著者:佐藤良孝
- 出版社:廣済堂出版
- 発売日:2012/11/21
キャラを描くとき、人体の内部構造をわかって描くほうがより説得力のある絵になります。首を横に向けたときの鎖骨の様子、力を入れたときの筋肉の隆起など、体の表面に見える変化を写真で見せると同時に、その内部の変化を図で丁寧に解説します。目や鼻の仕組み、脂肪がつきやすい箇所、年齢による変化なども網羅した一冊。
美術解剖図ノート
- タイトル:みみずく・アートシリーズ美術解剖図ノート
- 著者:内田広由紀
- 出版社:視覚デザイン研究所
- 発売日:1984/10/25
人体の形態を学ぶための解剖学的な基礎知識を網羅
この本は、人体描写に必要不可欠な解剖学の基礎知識をわかりやすく図説しました。さらに骨格や筋肉の構造が、体表に及ぼす形をさまざまな視点から研究、分析しています。
解剖学を動的にとらえる
詳細な解剖図のほか、500以上の動きをとらえた写真、デッサン、クロッキーを掲載。さらに200余点のダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ルーベンス、ドラクロワなどの名画を収録して解剖学的な解説を加えました。
初学者から上級者まで、実作に役立つ立体的な編集
多数のポーズ写真と図解の並列によって人体の構造を立体的に把握でき、制作上の生きた資料として役立てられます。この本は、初めて人体デッサンを学ぶ人から上級者まで、段階に応じた使い方ができる美術解剖書です。
ポケットに入れて持ち歩く人体解剖学
医学用ですが 11.4cm X 18.2cm のポケットサイズで、体の表面から解剖学を解説しています。男女とも生々しい無修正の陰部の写真がたくさんあります。
ポケットチューター体表からわかる人体解剖学
- タイトル:ポケットチューター体表からわかる人体解剖学
- 著者:Richard Tunstall (著), Nehal Shah (著), 大川 淳 (翻訳), 秋田 恵一 (翻訳)
- 出版社:南江堂
- 発売日:2014/4/10
- タイトル:ポケットチューター体表からわかる人体解剖学(原書第2版)
- 著者:Richard Tunstall & S.Ali Mirjalili (原著), 大川 淳 (翻訳), 秋田恵一 (翻訳)
- 出版社:南江堂
- 発売日:原書第2版2021/12/23
体内の臓器を図示した多彩な体表写真により、体表から神経・血管、骨格などの位置を把握できるカラーアトラスのベストセラーの待望の改訂版! 最新の知見に全編をブラッシュアップしたほか、新たに加齢に伴う位置関係の変化を示した「新生児」の章を追加。体表解剖の参考となるX線像、CT、血管造影、超音波画像も多く掲載し、視診・触診や穿刺などの実臨床に役立つ実践性を備えている。すべてのメディカルスタッフのポケットに忍ばせておきたい一冊。
イラスト・デッサンで見る美術解剖学のおすすめ本5選
人体を描くデッサンを学ぶには、外国のイラストレータの著書の日本語版が好評です。
ヴァレリー・L・ウィンスロウ
- タイトル:アーティストのための美術解剖学
- 著者:ヴァレリー・L・ウィンスロゥ (著), Valerie L. Winslow (原名), 宮永美知代 (翻訳)
- 出版社:マール社
- 発売日:2013/4/20
“美術解剖学の歴史”を図版とともに紹介。“解剖学用語”をわかりやすく説明。主要な筋や筋群の“かたちや作用”をイラストで解説。生き生きとした“人体をとらえる”ための方法。“解剖学活用ガイド”と“用語集”。
- タイトル:モーションを描くための美術解剖学
- 著者:ヴァレリー・L・ウィンスロゥ (著)
- 出版社:マール社
- 発売日:2018/5/20
人物を描くためには、人体の解剖学と動きに関する知識が不可欠です。本書では、アーティストであると同時に指導者でもある著者が、何百枚もの図やスケッチを使って、動きのある人体を描くために必要なすべてを伝授します。骨や関節の動き、筋群、軟部組織の特徴、脂肪のつき方、構造などを理解し、動きによって体がどのように変化するかをわかりやすく解説しています。本書はただの解剖学書ではなく、解剖学と人体表現の橋渡しを目的に作ったものなのです。解剖学をいかに作品に活かすかが、本書の最も大事にした部分です。絵画を描く方から、イラストレーター、アニメーター、彫刻家まで、生き生きと動き出すような人物を表現したいアーティスト必読の一冊です!
ジョセフ・シェパード
- タイトル:やさしい美術解剖図 人物デッサンの基礎
- 著者:ジョセフ・シェパード(著者)
- 出版社:マール社
- 発売日:1980/2/18
- タイトル:シェパードの人体ポーズと美術解剖学 立つ・座る・ひねる・横たわる
- 著者:ジョセフ・シェパード(著者),榊原直樹(訳者)
- 出版社:マール社
- 発売日:2017/6/20
本書では筋骨格のポジションや動きが、いかに人体の輪郭に影響を及ぼすかについて、詳細に解説しています。170種類を超す様々な角度(前面図、後面図、側面図)や姿勢(立位、座位、膝立ち、しゃがみ、横たわる、ひねり)の人物画を掲載し、これらを非常に精緻に描いています。さらに、一つの人物画に対して骨格図と筋肉図を付け加えているので、皮下にある構造が身体の輪郭にどれほど影響を及ぼしているかを理解できると思います。また、本書は美術解剖学を効率よく学べるように構成しています。従って、あらゆるレベルの芸術家にとって、人体デッサン技術をさらに精練されたものにすることができるでしょう。
ロベルト・オスティ
- タイトル:目で覚える美術解剖学
- 著者:ロベルト・オスティ (著), 植村 亜美 (翻訳)
- 出版社:パイインターナショナル
- 発売日:2017/9/20
アーティストが知っておきたい人体の基礎をワークスタイルで初歩から学べる入門書。
比率の捉え方から、具体的な骨格の構造、筋肉のつき方、顔や手足のパーツなど、絵を描くための人体の捉え方をステップ・バイ・ステップのワークスタイルで学べる美術解剖学の入門書。各章の解説ごとに具体的な実践が付いているので、実際に手を動かしながら段階的に人体構造をとらえるための訓練をすることができます。デッサン・アニメーション・漫画・イラスト・彫刻など人体表現をする全てのクリエイターにおすすめです。
- タイトル:目で覚える動きの美術解剖学
- 著者:ロベルト・オスティ (著), 植村亜美 (翻訳)
- 出版社:パイインターナショナル
- 発売日:2022/11/24
人体の「動きのしくみ」を正しく理解することができれば、大胆なポーズをダイナミックに描くだけでなく、生命感や心理的な特徴など人体が発している様々なメッセージを魅力的に表現することができるようになります。アーティストが知っておきたい「動きのしくみ」を実践形式で丁寧に学べる良書です。
アンドリュー・ルーミス
- タイトル:やさしい人物画 人体構造から表現方法まで
- 著者:A. ルーミス (著), 北村孝一 (翻訳)
- 出版社:マール社
- 発売日:1976/12/18
人物画の描き方を合理的かつ系統的に指導した書として、好評を博した古典的名著の復刻です。芸術解剖学に基づいた人体のプロポーション把握を説いた上で、初心者でもわかるようにデッサン・遠近法・陰影・いろいろなポーズなどの基礎技法を、図解によって詳述しています。
ジャック・ハム
- タイトル:人体のデッサン技法
- 著者:ジャック・ハム (著), 島田 照代 (著)
- 出版社:嶋田出版
- 発売日:1976/1/1(改訂版)
1,000枚以上の作例により、絵画の基本、人体のデッサン技法を解説。人体各部ごとに要点を明示し、骨格・筋肉などの解剖学的な知識も図説。絵がすきな初心者から上級者まで、誰にでもすぐ役立つ。
描写を容易にする技法を示したハンドブック。簡易化した手法とたくさんの真新しいヒント・助言を提供。数百に及ぶイラストによって、一段一段手順をふんで指導します。
美術解剖学とは何か
女性の「美しく鍛えたい」という欲求
女性も美ボディにあこがれている
1970年代からごく最近まで、女性があこがれる体型と言えば、ダイエットによって過度に脂肪を落とし、または極端に筋肉だけをつけたスリムなボディでした。スレンダーという用語が一般的になり、男性が好む曲線的な体型ではなく、やせ型の貧弱な体型を求めて意味不明なダイエット法が流行したこともありました。
しかし、近年、その傾向が大きく変わり、女性の間で「筋肉美」が注目されています。人気モデルや芸能人がSNSで割れた腹筋を披露し、美ボディが公開される度に大きな反響を呼んでいます。日本だけでなく世界的にも「隠れ美ボディ」が注目され、健康的で美しく、かっこいい女性の肉体は女性のあこがれとなっています(Figure 1)。
また、筋肉を鍛えて健康的に痩せることの重要性が認知され、ヨガブームや健康志向により女性の筋トレへの価値観が変わり、美しいプロポーションこそが女性の魅力ととらえられるようになりました。
肉体美とは何か
女子スポーツ界では、肌の露出度が高い陸上競技をはじめ、バレーボール、サーフィンなどで「美ボディ」の女子選手が多く見られるようになっています(Figure 2)。集中して静止しているときの緊張感や、活発な運動をしているときの躍動感には「生きたエネルギーの美しさ」を感じます。
女子アスリートは女性のあこがれとなっています。
美ボディ、肉体美(physical beauty)とは、裸の女性のなめらかな素肌の裸体美(beauty of the nude)とは異なり、肌を露出していなくても、ユニフォーム姿や衣服を通して感じられる健康的な美しさのことです。中身の肉体が美しければ衣服を着ていても「美ボディ」のエネルギーを感じるのです。
男性には真似のできないバランスのとれたプロポーションとくびれのある美ボディ、女性らしいしなやかさ、優雅で、柔らかく、健康的で程よく鍛えられた肉体美はセクシーさの象徴にもなっています。
女子の肉体美を見たいという欲求
優雅さと官能性
先史時代から初期の文明に至るまで、女性の身体は「豊饒や幸福の象徴」であると理解されていました。そして、人体の芸術的研究は現在も行われています。
特に女性の身体は男性と比べて表面の凹凸が多く、視点と光の角度によってさまざまな影ができて立体感が生まれ、躍動するボディーが強調されます。女性の身体の表面に表れる光と影のグラデーションは、女性特有の感情と優雅さ、官能性を表現する「芸術作品」といえます。
スポーツを通じて、美しく鍛えられた女性アスリートの肉体がフィールド上で健康的に躍動する姿は、観衆に感動と興奮を与えます(Figure 3)。
肉体的なエネルギー
太古の昔から女子アスリート、ダンサー、戦士の躍動する姿は、肉体的なエネルギーと活力を表現するために裸で描かれています。激しい動きのある複雑なポーズは女性の幅広い感情を表現することができます。
いっぱんに、人間は、燃え上がる炎や湧き上がる湯気のように、柔らかく自然に曲がりくねった「曲線美」を見ると、美しさとエネルギーを感じます(Figure 4)。街中には曲線美を利用した構造物をよく見かけます。
男性の身体は金属のような筋肉の塊であり、曲線美を表現するには適していません。これに対して、女性の身体は人間の美しさ、健康美を容易に表現することができます。女性の身体は曲線の連続であり、柔らかく丸みを帯びた輪郭、滑らかな質感、柔軟な関節をもっています。女性の身体が激しく動く女子スポーツは、まさに「湧き上がるエネルギーの連続」といえます(Figure 5)。
また、女子アスリートの運動データは、多くの研究機関において、女性の衣服や生活雑貨などの最先端の研究にも応用されています。女性の身体の動きを研究することは、女性の生活の質(QOL)を向上させることにもつながります。
美術解剖学
女性の身体の動きを理解するには「美術解剖学(artistic anatomy)」を知らなければなりません。
医学の世界では、生きている人間を実際に解剖することなく体表面から観察して体内を理解する学問として「体表解剖学(surface anatomy)」ということがあります(Figure 6)。美術の世界でも女性を描くときには骨格から考えます。次に筋肉を追加し、皮下脂肪で覆い、筋肉の凹凸が分かるように体表の影を描き、ヌードを考えてからそれを衣服で覆います。
身体には233個の骨と460~510個の筋肉があり、男性と女性では形状と可動域が異なります。女性の持つ性遺伝子の影響によって女性特有の姿勢や動作となり、皮下脂肪の付き方も男性とは異なるので、独特のフォルムとなります。美術解剖学を無視して女性を描くと、不自然で美しくないフォルムとなります。
女子アスリートの身体の表面に現れる凹凸がどの筋肉や骨格によるのかを知ることによって、女子スポーツをより楽しむことができます。
補足
各書籍の画像は、それぞれの著者に著作権があります。