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ハイレグがセクシー、スポーティに見える理由【ハイレグのメリット】

ハイレグは、女性の水着やレオタードなどで、股の部分を深く鋭角にカットしたデザインであり、主に美的・機能的な目的から採用されているスタイルです。競技用とファッション用途で少し意味合いが異なる場合があります。なお、脚ぐりの位置が腰骨の上まで切り込まれているものをスーパーハイレグといいます。

ハイレグの概要

ハイレグとは何か

ハイレグ(ハイレッグ)は、「ハイ・レッグカット(high-leg cut)」の略で、脚の付け根(脚ぐり、レッグホールとも言う)までの布面積が少なく(脚の付け根のしわが見える)、ウエスト寄りまで非常に深く切れ上がっていて、太ももや股のラインが大きく露出する衣類のデザインのことです。

なお、英語では「High-Leg Cut」ではなく、「ハイカット(High-Cut」と言うのが一般的です。

  • ハイレグ水着:high-cut swimsuit(swimwear)
  • ハイレグレオタード:high-cut leotard

ハイレグの歴史

日本国内では、1980年代半ばにハイレグのワンピース水着が流行し、ハイレグという言葉自体は1986年頃から普及しました。ハイレグはその大胆なVラインから男性に人気があるのはもちろん、脚が長く見えることから女性にも人気があり、現在でもレースクイーンやキャンギャルが着用することが多いです。

ハイレグ水着と通常の水着の違い

脚ぐり(股のカット部分)が非常に高くカットされているデザインであり、通常の水着と比べて機能性と視覚効果が高いのが特徴です。

  • 機能性:動きやすさ(特に競泳)
  • 視覚効果:視覚的に脚が長く見える、体のラインを強調しやすい、セクシーな印象

「ハイレグ」「ハイカット」はデザインの種類であって、水着とは限りません。水着のほか、レオタード、体操着、下着などでも使われます。

  • 女性用競泳水着、グラビア用水着
  • 新体操用レオタード
  • 競技用スポーツウェア、ユニフォーム、体操着
  • ファッション系ランジェリー(下着)
  • ボディスーツ・コスチューム

ハイレグのメリット1:機能性

可動域の拡大

ハイレグは脚ぐりが高く、股関節まわりの布地が少なく、布に妨げられないため、足を大きく開いたり蹴り上げたりする動作に適しています。ハイレグは単なるセクシーさの象徴ではなく、「身体を最大限に活かすデザイン」としての合理性を持ったウェアです。

アスリート女子、特に競泳女子にとって脚の付け根まで大きくカットすることで、脚の可動域が広がり、泳ぎやすくなります。フィットネス、エアロビクス、体操、新体操においても、動きやすさを重視した競技用レオタードとして採用されています。

筋肉の動きが見えやすい

股関節・腹筋・臀部などの筋肉や身体のラインがはっきり浮き出るため、フォームの確認に適しています。

ハイレグ水着(水の抵抗の軽減)

ハイレグ型の競泳水着high-cut swimwear)では、布の面積が少なくなることで、太もも周りの水の抵抗が減ることが知られており、スピードアップにつながります。FINA(国際水泳連盟)が一時期ハイレグを制限したほど、パフォーマンスに影響を与えます。

特に1980年代~1990年代の女性競泳水着では、ハイレグが主流になりました(SpeedoやArenaなど)。

ハイレグレオタード(フィット性とズレ防止)

ハイレグレオタードhigh-cut leotard)は、特にバレエ・新体操・フィットネス・アクロバット競技・ダンス・コスプレ分野などで使用され、高い脚ぐり(レッグライン)による運動性と視覚効果を両立する機能的衣装です。スパンデックス・ライクラなど伸縮性の高い素材が主流で、身体にぴったりフィットする構造により、激しい運動でもズレにくく、衣装の一体感が保たれます。

バレエの「グランバットマン」や、新体操の高いキック、フィットネス競技のキック動作などで真価を発揮。ハイレグレオタードは、「動きやすさ」と「見せる力」を両立した高機能ウェアであり、ファッション性とパフォーマンス性が融合した衣装です。

ハイレグのメリット2:性的解放

1970年代までは女性の身体を魅せることが「羞恥」とされており、女性の脚の露出は品位に欠けると批判されることもありました。その価値観のせいで女性が自由に活動することが妨げられ、水泳競技を行うことができませんでした。

1979年にハイレグ水着が発表され、1980年代はボディコン(ボディ・コンシャス)が流行しました。

ハイレグは従来の水着よりも大胆に肌を見せることで、「女性が魅力的に身体を見せること=タブー」という価値観を揺るがしました。女性の社会進出・身体表現の自由が広がり、ハイレグは「女性が自分の肉体に自信を持ち、自由に表現活動ができること」の象徴とされました。

ハイレグが、男性に性的に見られる女性蔑視のものと考えるのは誤りです。ハイレグは女性が自由を獲得した証であり、性的解放の象徴なのです。

ハイレグのメリット3:脚長効果

ハイレグ(ハイレッグ)水着や衣装が脚長効果(美脚効果)をもたらす理由は、視覚的錯覚(視覚トリック)にあります。

  • 脚の付け根の位置:高いレッグカットにより、脚の付け根の位置を高く見せるハイレグは脚ぐり(足の付け根のカット)が骨盤の上部近くまで切り込まれているため、脚の始まりが上にあるように見えるため、脚がよりスラリと長く見えます。
  • 縦長を強調:太ももから腰までのラインが縦に強調され、ハイウエストやV字のカットラインも加わると、より脚長効果が増します。
  • 脚と布の面積:見える脚の面積が増えることで、布の小ささと対比され、実際よりも脚が長く錯覚されます。

ハイレグのメリット4:スタイルと表現

ウェストの位置を高く見せることでヒップのカーブやウエストの引き締まりも強調され、腰のくびれやヒップラインが際立ちます。視覚的に脚を長く見せ、ウエスト・ヒップ・脚の比率が整い、ボディラインの美しさを舞台上・映像で引き立てます。

ハイレグの衣装は身体の線を強調して演技の動きを明確に見せるため、特にアクロバティックな動きやポージングに向いており、ステージ衣装やダンス衣装も多く使われます。ハイレグの形状は、露出度の高さがセクシーさを演出しつつ、女子アスリートのような力強さ・大胆さ・スピード感を表現できます。

ハイレグがセクシーに見える理由

女体の曲線美を強調する

ハイレグカットは、脚の付け根からヒップ、ウエストへ向かうラインを大胆に見せることで、性的魅力を強調します。これにより、性的二次性徴(女性らしい体型)が際立ちます。また、脚長効果により脚が長く見えることで、モデル体型・理想体型に近づき、視覚的快感を与え、魅力的・セクシーに感じさせます。

ハイレグ姿の女性は「自分の身体に自信がある」「魅力的・挑発的に見せて誘っている」と見なされやすく、それが性的魅力・自信の表れとして受け取られることがあります。

露出のバランス

ハイレグは脚の付け根(鼠径部)やヒップの輪郭など、通常は隠されている部位を強調します。ただし完全に裸ではないため、見せすぎない絶妙な露出が想像をかき立てます。これは見えそうで見えない魅力です。

ハイレグがスポーティに見える理由

ハイレグのユニフォーム

1980年代以降の女子競泳用水着は、脚の動きを妨げないようにハイレグカットが標準化されました。新体操・エアロビ・ダンスで使われていたレオタードもハイレグ型でした。「無駄を省いたスポーツ用品=動きやすい機能美」という印象が、アスリート感、スポーティさを演出したと考えられます。

筋肉とV字カット

ハイレグは腰・脚・腹部のラインがくっきり出るため、筋肉や引き締まった体が目立ちやすくなります。その結果、鍛えられた身体=運動している=スポーティというイメージとつながります。

また、ハイレグは布のカットが斜めまたはV字で、視覚効果としてシャープで前傾的な印象を与え、動き(躍動感)と速さ(スピード感)といったスポーツ的な印象を強調します。

ハイレグとTPO

ハイレグは露出度が高いため、TPO(公共のプール、水着イベントなど)に合わせて着用しましょう。
ハイレグ水着は大胆なデザインであるため、特に公共の場で使用する場合は、周囲の目を意識して着用します。特にプールやビーチでは、他人とトラブルを避けるために自分のスタイルに合った服装を選ぶことが大切です。

また、鼠径部の露出が多いため、インナーの工夫や粘着テープの使用が必要です。

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