女子選手の身体的特徴

女子水泳部・女子水泳選手(競泳シンクロ)の身体的特徴に関する研究

女子水泳部Women’s Swimming Club)は、中学・高校・大学などの教育機関、または地域クラブなどに所属する女子の水泳競技クラブや部活動のことです。水泳部に所属する女子選手たちは、泳力の向上を目指して日々トレーニングを行い、競泳(自由形・平泳ぎ・背泳ぎ・バタフライ)の記録や大会成績を競います。

日本国内の有名な女子水泳選手

日本国内の女子水泳選手は、次のような選手が有名です。オリンピック・世界大会・アジア大会などで実績を残している選手ばかりです。

  • 池江璃花子(いけえ りかこ) – アジア大会6冠(2018)、日本選手権多数優勝
  • 大橋悠依(おおはし ゆい) – 個人メドレー東京五輪金メダル(200m・400mの2冠達成)
  • 青木玲緒樹(あおき れおな) – 平泳ぎ(100m・200m)世界水泳・アジア大会・日本選手権などで活躍、東京五輪代表
  • 今井月(いまい るな) – 個人メドレー、バタフライ(リオ五輪出場、全国高校総体優勝など)
  • 鈴木聡美(すずき さとみ) – ロンドン五輪銅メダル(女子200m平泳ぎ)

このほかに、次世代の注目選手として、長谷川涼香(はせがわすずか:バタフライ)、難波実夢(なんばみゆ:自由形)、五十嵐千尋(いがらしちひろ:自由形)などが挙げられます。

女子水泳部の特徴

女子水泳部の練習は、水中練習と陸上トレーニングを組み合わせて行われます。競技レベルや学校にもよって練習メニューが異なります。

水中練習

タイムを測定し、前回の記録と比較して目標設定することも多いです。

  • ウォーミングアップ
    軽いスイム(200〜800m程度)、キック練習やプルブイ(浮力補助具)を使って身体を温める
  • メイン
    スピード強化(インターバル休憩あり)、持久力向上400m×5本や1000mの長距離、スタート・ターン・フィニッシュの反復技術練習、フォーム修正練習
  • クールダウン
    ゆっくり泳いで乳酸を除去、心拍を整える、ストレッチや水中歩行なども併用

陸トレ(補強トレーニング)

水泳は水中では浮いているため、筋力や体幹の維持には陸トレが重要です。

  • 体幹トレーニング(プランク・腹筋・背筋)
  • ジャンプや瞬発系トレ(スクワット、バーピー)
  • ストレッチや肩回りの可動域向上
  • 冬場やオフシーズンはウェイトトレーニングも導入

女子水泳選手の身体的特徴(全体)

女子水泳部の身体的特徴は、水中での効率的な推進力と浮力を最大化するために、特有の筋肉構成や体型バランスが見られます。

女子競泳選手の身体的特徴

多くの女子水泳選手は、水の抵抗を最小限にしながら、最大限の推進力を出せる体型です。バランスの取れた全身運動により、故障が比較的少ないです。

肩幅と背筋の発達水泳では「腕を大きく回す」動作が連続するため、広背筋・三角筋・僧帽筋が発達。見た目にも肩幅が広く、逆三角形の体型になることが多い。
体幹の強さ上半身と下半身を安定させる「体幹(コア)」の筋肉が非常に発達。腹筋・背筋・腰回りがしっかりしており、泳ぎの軸がブレにくい。
引き締まった下半身キック力を生み出すため、大腿四頭筋・ハムストリングス・ふくらはぎも鍛えられる。ただし、陸上選手ほど筋肥大せず、しなやかさ・柔軟性を残した筋肉になりやすい。
体脂肪率と浮力無駄な体脂肪は少ないが、極端に絞るわけではない。適度な脂肪は浮力のために必要で、男子選手よりわずかに体脂肪率が高めに維持される(約18〜22%程度)。
関節の柔軟性肩・股関節・足首などの柔軟性が非常に重要。可動域が広く、しなやかな動きと水をつかむ感覚が鋭い。

女子シンクロ選手(アーティスティックスイミング)の身体的特徴

アーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)は、水中での表現力と身体能力の両立が求められる特殊な競技です。

水中でボディラインを維持できる能力があるため、脚が長く見え、足先までしなやかに「魅せるライン」を意識した動きができます。また、お尻が引き締まり、骨盤が安定しています。

体幹の強さ水中で逆さになったり、浮かんだ状態で脚を大きく動かすため、体幹(腹筋・背筋・骨盤周囲の筋群)が非常に発達。常に姿勢を保ちながら動作を行うため、静的・動的バランス能力も高い。
柔軟性と関節可動域肩・股関節・膝・足首などの柔軟性が非常に高い。特にY字バランスやスピリットジャンプのような動きでは、180度以上の開脚や全身の連動が求められる。
筋肉の質見た目はしなやかでも、水中で爆発的に動ける筋持久力・瞬発力を備えている。長距離泳ぎとは異なり、「魅せる筋力」「止まる力」「浮く力」が必要。筋肥大よりも無駄のない、引き締まった筋肉を目指す。
肺活量と呼吸コントロール水中での長時間演技(最大3分超)に備え、肺活量や息止め能力(アプネア能力)が非常に高い。苦しい状況でも表情をキープする表現力が求められる。
対称性と均整の取れた体型演技はチームでの動きのシンクロが評価対象であり、体型のバランス・対称性が極めて重要。選手たちは身長や手足の長さが近い場合が多く、しなやかで統一感のあるラインが目立つ。

女子水泳選手のバストの特徴

女子水泳選手は全身持久系競技のため、体脂肪率が18〜22%程度に維持されることが多く、一般女性よりやや低めです。バストは主に脂肪と乳腺組織で構成されているため、女子水泳選手のバストサイズは減少傾向になります。

バストサイズは小さめ

水泳ではトレーニングで胸筋(大胸筋・小胸筋)を使うため、胸部の筋肉が発達し、バストの位置が高く引き締まる傾向があります。そのため、バストサイズは小さめの選手が多いです。ただし、筋肥大するわけではないため、胸の「形」よりも「張り・筋肉の支え」「左右差の少なさ」が重視される体型になります。

競技水着とバストサイズ

水着メーカーは、動きやすさとサポート力のバランスを重視して設計しています。競技用の水着は強い圧縮力(コンプレッション)で胸部や体幹をホールドし、水の抵抗を減らします。スピード社・アリーナなどの競技水着は、胸部をしっかり圧縮・サポートする設計しています。

水の抵抗を減らすため、胸のふくらみを抑えるような構造になっています(空気抵抗・水流の乱れ対策)。

女子水泳選手の下半身の特徴

女子競泳選手の下半身

女子競泳選手の下半身は、競技に特化したトレーニングと水中動作によって形成される、機能的かつバランスの取れた筋肉構成と柔軟性が見られます。

部位特徴内容
大腿四頭筋(前もも)・ハムストリング(裏もも)平泳ぎ・バタフライでは脚を強く蹴る動作が多く、大腿四頭筋が特によく発達。クロール・背泳ぎでは、脚を上下に小刻みに動かす「キック」が続くため、ハムストリングス(太もも裏)や股関節屈筋群も鍛えられる。
筋肉は「大きく太く」というよりも、「引き締まってしなやか」に発達する傾向。
臀部(でんぶ)と股関節の可動域強いキック力を生み出すため、大臀筋・中臀筋が発達。特に背泳ぎやクロールでは、ヒップが高く、水上に出やすいことが重要で、臀部の筋力と可動性が両立している。
股関節の柔軟性も高く、可動域が広いため、美しいフォームや効率的な推進が可能。
ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)と足首の柔軟性キックを効果的に行うため、ふくらはぎの筋肉と足首の可動性が非常に重要。クロールなどでは足の甲を水面に沿わせる柔らかい足首(プランターフレクション)が有利。
瞬発力と持久力をバランスよく備えた脚部構成。

女子シンクロ選手の下半身

アーティスティックスイミング(旧シンクロナイズドスイミング)の女子選手の下半身は、競技特性から非常にユニークで、柔軟性・筋力・美しさ・水中でのコントロール性が高い次元で融合しています。

部位特徴内容
太もも(大腿部)動きの優雅さと力強さを両立するため、大腿四頭筋(前もも)とハムストリングス(裏もも)のバランスが極めて良い。水中で脚を高く上げる(脚上げ、ルーティン演技)ため、筋持久力と柔軟性が共存。
ジャンプやスピン時には、瞬発力も必要とされ、跳ねるための筋肉も発達。
臀部(でんぶ)・骨盤周囲水中での姿勢維持(逆立ちや浮き動作)に重要な役割を果たす。大臀筋・中臀筋が引き締まり、高い位置にあるのが特徴。
見た目にも美しく、かつ骨盤が安定していることで動作にブレが少ない。
股関節の柔軟性この競技の中核。脚を180度以上に開脚する動作が頻出する。Y字バランス、バレエレッグ、水中開脚、ツイスト演技などで、股関節の可動域と制御力が試される。
ふくらはぎ・足首水を蹴る「エッグビータキック(卵かきキック)」や「スコーリング」(手足で水をかく技術)に必要なしなやかなふくらはぎ。
足首が非常に柔らかいことが特徴(バレリーナに近い)。これにより脚線美が強調される。

女子水泳選手の尻

女子水泳選手の臀部(お尻)は競技特性と身体構造に基づいて「機能的かつ美しいフォルム」を持っています。クロール・背泳ぎ・バタフライでの上下のキックキックの推進力、平泳ぎでの外旋動作に重要であり、骨盤を軸に、しなやかでパワフルな動きを可能にします。

「脚とつながる臀部の形状」「骨盤の傾きと筋肉の盛り上がり」が観察ポイントです。

縦に厚みがある筋肉

骨盤が安定し、大臀筋と中臀筋が鍛えられているため、臀部が自然にリフトアップされます。臀筋が股関節の伸展と足の振り上げを支えるため、筋肉で形が保たれます。

水の抵抗を減らすため、下垂せずコンパクトな形になり、横方向に広がりすぎず、縦方向に高さがあります。筋肉量がしっかりあるため、臀部に立体的な丸みが形成されています。

  • 大臀筋(だいでんきん):人体で最大の筋肉の一つ。股関節の伸展(足を後ろに蹴る動作)を担当。
  • 中臀筋(ちゅうでんきん)、小臀筋(しょうでんきん):骨盤の安定や、足を外側に広げる動作に関与。水中姿勢を保つのに重要。

左右対称でブレが少ない

シンクロナイズド動作やストリームライン姿勢のために、左右バランスが非常に整っていて、片足キック時の偏りがないため、臀部の形状も非対称になりにくいのが特徴です。

  1. 高く引き締まった形:脂肪が少なく、筋肉によって自然にリフトアップされた形状。
  2. 横から見ると丸みと高さが目立つ:特にバタフライやジャンプスタートでの動作時に顕著。
  3. 脂肪量は少なめ:競技特性上、脂肪より筋肉量が多く、引き締まっている印象。

女子水泳選手の恋愛事情

練習中心の生活が多く、恋愛の時間は限られ、特にトップ選手の場合、毎日のトレーニングと競技に向けた準備が多く、恋愛や性生活に割ける時間が限られることがあります。食事管理、睡眠管理、遠征・合宿なども多く、私生活が制限されがちです。

恋愛は遅め・慎重な人も多い

練習中心の生活になることが多いため、練習時間や目標への理解が得やすい相手が選ばれる傾向で、同じ競技者やトレーニング関係者との恋愛が多く、スポーツ選手同士、理解し合える環境にいるため、コーチ、選手、トレーナーとの交際が生まれやすくなります。

高校・大学までは競技優先の生活が続き、恋愛は遅め・慎重な人も多く、本格的な恋愛は20代以降からという選手もいます。恋人やパートナーができても、競技引退後に結婚を考えるという流れが比較的多い傾向です。

女子水泳選手の性欲

アスリート、特に女子水泳選手の場合、競技生活やトレーニングが非常にハードであるため、多くのアスリートは体調管理やエネルギーの使い方に慎重です。性生活においても、体調やエネルギーレベルに影響を与えることがあり、適切な休養が必要です。

女子水泳選手は身体的な健康を最優先に考えるため、性的な活動についてもそのバランスを取ることが大切です。特に、大きな大会やシーズン中は性生活の頻度が減ることもあります。