健康管理の問題

【子宮温活、仙骨カイロ】ショーツ(パンツ)に貼るカイロや肌に直接貼るカイロで骨盤を温める効果

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温活とは

温活(おんかつ)とは、全身を温めることによって体温を上げることによって、冷えによる不調を改善し、健康的な身体にしていく活動です。しかし、女性は男性より筋肉量が少ないため、体温が低くなりやすく、身体を動かさなければさらに筋肉が落ちてしまい基礎代謝が下がります。

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厚着をして上半身が温まりすぎると「冷えのぼせ」になりますから、下半身の筋肉を動かす運動をしながら、下半身を温めることで基礎代謝が上がります。

  • 下半身の筋肉を動かして鍛える
  • 下半身(骨盤)を重点的に温める

軽いウォーキング、スクワット、ストレッチ、ヨガなどの運動によって、お腹や脚の筋肉を動かします。さらに、子宮と骨盤を温めることで骨盤内の血流、血行が良くなり、女性特有の症状の改善につながります。そこで、運動しながら腰周りを温める方法を紹介します。

子宮冷えがもたらす影響

通常の状態(膣が縮んでいる状態)では、の長さは約8~10cmで、その上に子宮があります(Figure 1)。通常、膣は大陰唇と小陰唇が閉じているため直接外気に触れることはありませんが、外陰部全体が下から冷やされることによって膣の粘膜も冷やされ、その上にある子宮も冷やされます。

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Figure 1 : 大陰唇、小陰唇、膣、子宮の位置関係

子宮を中心とする女性器の冷えは、血行不良となり酸素、栄養、女性ホルモンが行きわたらなくなります。そのため、女性特有の病気や症状を引き起こします。生理に関する不調は女性アスリートによく起こり、女性アスリートの三主徴の一つです。

  • 生理痛、生理不順、無月経、過多月経
  • おりもの異常、異臭
  • 子宮内膜症、子宮筋腫
  • 月経前症候群(PMS)、うつ
  • 更年期障害、イライラ、ホットフラッシュ
  • 膀胱炎

骨盤を温めると子宮が健康になる

骨盤の中に子宮がある

子宮は身体の中心部(深部)にあって、おなか側からも背中側からも直接温めることが難しい臓器です(Figure 2)。

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Figure 2 : 子宮は身体の中心部(深部)にある

そこで、骨盤(こつばん)全体を温めることを考えます。

骨盤は下腹部にあり、身体の真ん中にあります(Figure 3a)。骨盤は上半身を支えるだけでなく、女性生殖器(子宮、卵巣、卵管、膣)や小腸、大腸、膀胱などたくさんの重要な臓器を守る重要な骨です(Figure 3b)。また、骨盤の中には大量の血管とリンパ管が通っているので、骨盤全体を外から温めることによって、高い温度の血液が循環し、内部にある子宮などの女性生殖器も温めることができます。

腹、腰、尻が冷えている場合は骨盤を温めましょう。

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Figure 3 : (a)骨盤は身体の中心にある。(b)骨盤は下腹部の臓器を守る。

生理痛、生理不順に効果がある

卵巣と卵管を温めることによって、卵巣の機能が向上し女性ホルモンのバランスが良くなります。生理不順や妊活、月経前症候群(PMS)、肌荒れに効果があります。

また、子宮を温めることによって、子宮の筋肉がほぐされるとともに子宮動脈の血行が良くなり、経血、子宮内膜が排出されやすくなります。その結果、子宮の異常な収縮が抑えられ、生理痛が軽減されます。

ショーツ(パンツ)に貼る子宮温活カイロの種類

通常のカイロを下着に直接貼ると低温やけどになりますが、ショーツ(パンツ)に貼ることのできる低温の子宮温活カイロがあります。

下着の外に貼るカイロ

下着の外側に貼るタイプのカイロは、おなかや腰をしっかり温める温熱シートです。温かさが長時間持続し、しっかり温め続けます。

薄い形状なので、貼っていても気になりません。また、カイロの発熱部を分割しているので、おなかにフィットします。

下着の内側に貼るカイロ

下着の内側面に貼り、おなか・腰を温めるカイロは、アウターに響きにくい薄型シートで女性のおなか・腰に最適です。

お腹側から骨盤を温める場合のツボ

まず、骨盤をお腹側から温める場合は、指圧のツボを意識するとよいでしょう。お腹のツボは押すより温めるほうがよいとされているので、下腹部が冷えているときはツボにカイロを当てて温めます(Figure 4)。

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Figure 4 : 下腹部にある主な東洋医学のツボ。臍と陰裂を通る正中線(せいちゅうせん)上にツボが並んでいる。

気海(きかい)

気海(きかい)のツボは、へそから真下に2cm、指2本分のところにあります。気海丹田(たんでん)ともいい、その名のとおり、全身の気(エネルギー)が集まる海のような場所とされています。刺激することによってエネルギー代謝が高まり、下半身の冷えが収まる効果が期待ます。 また、気海は、性感帯としても代表的なツボとされています。

  • 疲労、無力感、息切れ、倦怠感、かぜ、食欲不振
  • 軟便、下痢、肌のたるみ
  • 生理痛の緩和、生理不順の改善
  • 性的興奮

関元(かんげん)

関元(かんげん)のツボは、へそから真下に5cm、指4本分のところにあります。下腹部の血行を良くする効果があり、とくに女性生殖器の治療に使われます。生理中だけでなく日頃から関元を温めることによって骨盤の周りをほぐしていきます。

  • 生理痛の緩和、生理不順の改善、不妊症
  • 子宮筋腫、子宮内膜症
  • 下半身の冷え
  • 腰痛

中極(ちゅうきょく)、帰来(きらい)

中極(ちゅうきょく)のツボは、関元からさらに真下に指1本分、恥骨から真上に指1~2本分のところにあります。泌尿器(腎臓、膀胱、尿道)のトラブルや、冷えからくる頻尿に効果があります。

  • 頻尿
  • 膀胱炎

帰来(きらい)のツボは、中極から左右に指3~4本分のところにあります。関元や中極と同様に、女性生殖器や泌尿器系のトラブルに効果があります。

仙骨(骨盤の背中側)

仙骨と八髎穴(はちりょうけつ)

仙骨(せんこつ)は上半身を支え、上半身と下半身をつなぐ役割をしています。

骨盤の背中側の部分であり、背骨の最下部に位置する三角形の骨で、腰の骨の出っ張った高さより少し下の位置にある骨です(Figure 5a)。体表から見ると、腰の左右のくぼみ2か所と、尾骨(尾てい骨、肛門の上を触ると骨の末端が分かる)の少し上を結ぶ三角形のエリアで、人によってはハート形に見えることがあります(Figure 5b)。

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Figure 5 : (a)骨格で見た仙骨の場所。(b)女性の臀部の体表で見たおおよその仙骨の場所。尻の割れ目の少し上で、とがった尾骨の上に平らな仙骨があるのが分かる。

仙骨は「仙人の骨」の意味で、英語では聖なる骨(sacrum)と呼ばれています。仙骨には仙骨孔(せんこつこう)という穴が左右に4つずつ、計8つあります(Figure 6)。仙骨孔は、東洋医学では八髎穴(はちりょうけつ)と呼ばれています。

  • 第1仙骨孔:上髎(じょうりょう)
  • 第2仙骨孔:次髎(じりょう)
  • 第3仙骨孔:中髎(ちゅうりょう)
  • 第4仙骨孔:下髎(げりょう)
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Figure 6 : 女子の仙骨と仙骨上部の断面図(1887年、イギリスの外科医ルーサー・ホールデン「人骨学」)。第1~第4仙骨孔は左右にあり、全部で8個の穴がある。

仙骨カイロの例

仙骨を温めるには「腰用の貼るタイプ」の使いすてカイロを貼り付けます。衣類に貼るタイプ、下着に貼るタイプ、肌に直接貼るタイプがあり、低温やけどを防ぐためそれぞれ適切な温度が設定されています。

仙骨カイロの効果

仙骨付近は筋肉や脂肪が少ないため、骨盤内部に熱が伝わりやすく、骨盤内の臓器の血流が良くなります。また、仙骨の近くにたくさんの血管が通っているため、仙骨を温めると全身の血流がよくなり、さまざな不調が改善されます。

仙骨孔は、骨盤神経と坐骨神経などの重要な神経が通っています。

  • 骨盤神経は、下腹部の状態にかかわる副交感神経であるため、温めることでリラックス効果がある。
  • 坐骨神経は、脚に流れる交感神経であり、下半身の冷えや足の痺れを解消する。

また、仙骨と女性生殖器は密接な関連があり、仙骨を温めることにより、女性生殖器が活発になります。生理痛や生理不順の改善だけでなく、性的興奮が高まると言われてます。

  • 仙骨子宮靭帯(Figure 7)は、子宮頸部(ポルチオ)と仙骨を連結させることによって子宮を支えている。
  • 八髎穴のうち、上から2番目の次髎は「性欲の泉」と呼ばれ、膣の状態を調整するツボとして知られている。
  • 仙骨孔から外陰部にかけて「陰部神経」が通っていて、尻の割れ目~仙骨をやさしく刺激すると、陰核(クリトリス)の勃起やポルチオ刺激に効果がある。
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Figure 7 : 仙骨と子宮頸部をつなぐ仙骨子宮靭帯(赤い矢印)の模式図。靭帯が左右にあり子宮を支えている。

臀中(でんちゅう)

臀中(でんちゅう)のツボは、仙骨から左右に5cmのところにあります(Figure 8)。臀中を温めることによって、臀部の筋肉がほぐされ、脚への血流が良くなります。

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Figure 8 : 臀中は仙骨から左右に5cmのところにある。

仙骨カイロ+おまたカイロ

女性生殖器(子宮、卵巣、卵管、膣)の冷えが取れない場合は、股間をダイレクトに温める「おまたカイロ」が効果的です。仙骨カイロ+おまたカイロの併用によって、半身浴をしているかのような温かさになります。